冬が始まる11月。
とっても身近な食材たちが旬を迎えています。
スーパーでも食卓でも、
レギュラーメンバーとして活躍してくれてる食材たちですが、
やっぱり旬の季節はひと味もふた味も、おいしさが違います。
「ぜひ改めて、味わってもらいたい」
そんな11月の旬食材をご紹介します。
●大根
11月~2月に旬を迎える大根。
豊富に含まれたカリウムは、利尿作用を促進し、体にたまった老廃物を排出してくれます。
さらに、大根にはジアスターゼなどの消化酵素が多く含まれているので、穀類などと一緒に与えると
消化を助けてくれます。
また、胃腸が弱っている時、肝機能が低下している時のサポート食材としても有効です。
消化酵素の特徴は「熱に弱い」こと。
そのため、大根を与える時には「生のまま」がいいでしょう。
大根おろしにして与えると、ワンちゃんも食べやすく、おすすめです。
捨ててしまいがちな葉の部分は、実は立派な緑黄色野菜です。
抗酸化作用の高いビタミンC、E、カロテン、カルシウム、鉄分など、栄養素が豊富に含まれています。
加熱調理をして、細かく刻んで与えてあげましょう。
大根に含まれる辛味成分は、胃腸を刺激するため、食べ過ぎるとお腹をこわしてしまいます。
初めて与える時には特に、様子を見ながら少量ずつ与えるようにしましょう。
●人参
年間を通してスーパーで販売されている人参は、食卓の常連さん。
4月~7月の「春夏にんじん」、11月~12月の「冬にんじん」と2回の旬を迎えます。
「甘味も栄養価もぐっと増す」
と言われている冬にんじんは、ワンちゃんにとって低カロリーで高栄養価な健康食材です。
豊富に含まれている食物繊維は、便通を改善し、腸内の発がん物質を体外に放出する働きが期待できます。
また、βカロチンには強い抗酸化作用があり老化防止に役立ちます。
その他にもビタミン類が含まれている人参は、栄養バランスの良い食材と言えます。
特に、お腹の調子を崩しやすいワンちゃん、成犬~シニア期のワンちゃんにおすすめです。
人参の与え方としては「生よりも加熱」がおすすめです。
生で食べたらダメ、というわけではありませんが、消化不良の原因になるかもしれません。
特に、手作り食を始めたばかりのワンちゃんは注意してあげてください。
そして、βカロチンには加熱することで吸収が高まる性質があります。
そのため、加熱調理したほうがワンちゃんの体により優しく栄養を届けてあげることができます。
飼い主さんの中には「人参を過剰摂取すると危険」という説をご存知の方もいらっしゃるかもしれません。
βカロチンは体内でビタミンAに変わります。
人参をたくさん食べると、ビタミンAが過剰になり、肝臓に負担がかかるのでは…
というのがその説の根拠とされています。
しかし、体に必要な量しかビタミンAには変わらないので、心配しなくて大丈夫。
安心してワンちゃんに与えてあげてください。
甘味の強い冬にんじんは、ワンちゃんが喜んで食べてくれる食材のひとつです。
いつもの食事のトッピングや、おやつにおすすめです。
●鮭
私たちにとって身近な魚NO.1の鮭。9月~11月に旬を迎えます。
優れた栄養価を持つ「スーパーフード」として注目されている鮭は、
ワンちゃんからの人気が高い食材のひとつです。
注目したいのは、鮭に含まれる赤い天然色素「アスタキサンチン」です。
アスタキサンチンは、体内の有害な活性酸素を除去する働きがあり、免疫力・自然治癒力を高めてくれます。
またアスタキサンチンの抗酸化力はビタミンEの1000倍とも言われています。
その他にも、血液をさらさらにしてくれる効果のある、オメガ3系不飽和脂肪酸(DHA・EPA)が含まれてい
ます。高血圧・動脈硬化・狭心症・心筋梗塞などの予防に効果が期待できます。
さらには、「万能ビタミン」と呼ばれるビタミンDも豊富に含んでいます。
ビタミンDにはカルシウムの吸収を助ける働きがあります。
丈夫な骨を作るためには欠かせない栄養素です。
このように、鮭はワンちゃんの老化防止、健康な免疫力の維持、ガン予防への効果が期待できます。
ワンちゃんに鮭を与える時は、生よりも加熱調理するのがおすすめです。
少量であれば、生鮭をワンちゃんに与えても問題ないのですが、消化しにくいかもしれません。
また、天然ものの場合は別の心配があります。
最近ニュースにも取り上げられた寄生虫「アニキス」による食中毒です。
養殖の鮭の場合、また加熱調理した場合は心配いりませんので、ワンちゃんに与える際には気を付けてチェックしてください。